前世療法を取り入れた体の治療と副作用

前世療法の副作用のご紹介として、リバーサイドメンタルクリニックのブログ記事「前世療法を取り入れた体の治療と副作用」(全7回)もご参照ください。読みやすくするために、以下に連載記事を 1ページにまとめています。いつも応援をいただき、誠にありがとうございます。

 

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皆様、こんにちは。

リバーサイド・メンタルクリニックは精神科・心療内科のクリニックです。基本的にメンタルのご病気の患者様が中心です。

心と体はつながっていますので、体のご病気と前世が大きく関わっていると考えられる場合には、体のご病気をメンタル面からサポートするために、治療をお引き受けすることがあります。基本的に体の面からの治療は別の医療機関等で続けながら、リバーサイドメンタルクリニックではメンタル面の治療を組み入れる形になります。

これは個人的な印象ですが、メンタル面が大きく関わっている体の病気の治療と、メンタルのご病気の治療とは、治療の仕方がやや異なる印象があります。これはリバーサイドメンタルクリニックに通院されている患者様の傾向を一般化して行った大まかな比較ですが、メンタルのご病気の場合には、患者様がメンタル面で困っているという自覚をお持ちの方が多い印象があります。ですが、体のご病気の場合には、体の症状ですので、ご自身がメンタル面で困っているという自覚が薄いことがあります。

ご自身がメンタル面で困っているという自覚が薄い場合には、自分の気持ちにふたをして抑えこんでいるために体の症状が出ていると考えると治療がうまく進むことがあります。症状が「早く自分の本当の気持ちに気づいて」とサインを出していると考えるわけです。慢性で長く続くご病気の場合には特に、患者様ご本人が自分の思いに無自覚であることがあります。

 

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前世の記憶の蓋を開けることによって、相当な感情や思いが解き放たれます。まるで心にメスを入れるようなものなので、前世療法は「心の外科手術」の一つとでも呼ぶことができると思います。

なぜ医学が前世療法に関心があるかというと、その一つの理由としては、ケースによっては著明な効果をもたらすからです。患者様によっては、前世を思い出すことのみで、長く続いた体の症状が消えたりすることがあります。びっくりするようなことですが、リバーサイドメンタルクリニックのケースでも、下腹部に続いていた原因不明の痛みが消えたり、肩こり、腰痛や背中の痛みが消えたり、様々です。症状が消失しなくても、基本的に症状は改善することが多いです。これは個人的な経験に基づく印象ですが、最終的に症状が悪化するケースはあまりありません。

前世療法では副作用についてあまり取り上げられることがありません。基本的に安全な施術であると考えられているためです。ただ、「心の外科手術」の一つというだけあって、副作用がないわけではありません。

例えば、抑えてきたのが前世から今世まで長く続く気持ちで、(頭では前世を思い出すことが必要だとわかってはいても)無意識にあまり見たくないと思っていた前世の場合もあります。そのような場合には特に、前世療法の直後は穏やかで安心した状態でも、前世療法から数日経つと、前世の記憶の蓋を開け、解き放った思いや感情のために、副作用が出てくることがあります。今まで見ないようにしていたものがダイレクトに思い出されてくるのですから、心も体もざわざわしやすくなります。

ただ、前世療法で知られるブライアン・ワイス先生も、「副作用はあったとしても、基本的に軽いもので、命に関わるほど (life-threatening) のものではない」というご意見で、私も同意見です。ただ、副作用があることを知っていただくことで、たとえ副作用が出たとしても、より穏やかに対応ができると思います。今回の記事では一般的な副作用をお知らせしますが、個別の対処方法は医師にお尋ねいただければと思います。

前世療法の効用・副作用については、前世療法センターのホームページから「前世療法後の注意点、期待される効果、可能性のある副作用について」もご参照ください。

 

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これは私の経験に基づく意見ですが、メンタルのご病気で生じる(前世療法の)副作用と、体のご病気で生じる(前世療法の)副作用とは、それほど大きく変わるわけではありません。しかし、体のご病気の場合には、体の症状に関する副作用がより多いような印象があります。


体のご病気の治療のために前世療法を行った際の副作用について、対応方法も含めてご紹介をさせていただきますね。副作用は全員に起きるわけではありません。ただ、「前世療法を取り入れた体の治療と副作用2」でもご紹介しましたが、副作用があることを知っていただくことで、たとえ副作用が出たとしても、より穏やかに対応ができると思います。今回の記事では、ケースをご紹介しながら一般的な副作用をお知らせします。個別の対処方法は医師にお尋ねいただければと思います。

前世療法の効用・副作用については、前世療法センターのホームページから「前世療法後の注意点、期待される効果、可能性のある副作用について」もご参照ください。

頻度の多い副作用は頭痛です。この頭痛は、前世の記憶の蓋を開けたことで、向き合いたくない思いが心の中に浮かび、心がそれを見たくなくて抵抗をして生じていると考えられることがあります。また、前世で頭部に外傷等を受けた時にはその症状が出ることもあります。

前世療法後にそれまでの緊張が解けてだるさが出ることもありますが、これはどちらかというと、メンタルのご病気の患者様のほうが多い印象があります。

前世療法の直後に症状が消え、穏やかな気持ちで時を過ごすことができても、その日の夜に気持ちが高ぶってよく眠れないこともあります。前世療法を受けた翌日から数日の間に症状が一時的に悪化したように感じられる時こともあります。

あるモロッコ人の女性は、首の後ろに長年続いた慢性の痛みがあり、首がよく動かないということ、様々な治療法を試したけれどあまり効果がない、ということでご来院されました。

前世療法で、約2000年前の古代ローマで、妻に尽くしたにも関わらず裏切られ、浮気相手に背中から襲われて殺された男性としての前世を思い出しました。その時に襲われていたのが首の後ろの辺りで、現世でも症状が出ている部位でした。前世療法の最中は首の痛みが消え動きも改善し、穏やかな気持ちで前世を振り返ることができました。しかしその日の夜は、当時のいろいろな思い、怒り、憎しみ、フラストレーション、自分や人への不信感等を追体験され、気持ちが高ぶってよく眠れなかった、とお話しでした。翌朝までに、首の症状も一時的に悪化したとお話しでした。ですが、予め医師からそのような副作用があること、正常な治療のプロセスであることをお伝えしていたために、落ち着いて対応されていました。症状は時間とともに次第に緩和されてきました。

いずれの副作用の場合にも、体が癒えていくプロセスであるとお考えになり、症状にいたわりをもって対応されることをお勧めします。浮かんでくる思いや症状をありのまま丁寧に感じていただくと、症状が癒えていきやすいです。体は、特に自分自身に思いをわかってもらうと安心し症状を手放す傾向があります。

 

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前世療法で症状が緩和されるのは嬉しいことでもありますが、同時に生き方に新しいバランスをもたらすことでもあります。新しい変化を受け入れることに対してまだ心の準備ができてない場合には、病気を手放す必要性がわかってはいても、早々に(自分自身で)無意識に症状を引き戻してしまうこともあります。

以前の記事「うつ・不安障害を なるべくお薬を減らしながら 治療するためのケア17」~「うつ・不安障害を なるべくお薬を減らしながら 治療するためのケア19」等でもご紹介させていただきましたが、病気には恩恵があるので、手放すのには勇気が必要なことがあるのです。

この状況に対しては、これからの人生をよりよく変わっていきたい、という思いを手放さずに日々過ごされると、変化が起きやすくなります。特に、前世から続く繰り返しを超えることを心に決めていないと、前世を思い出しても、繰り返しに引き戻されやすくなります。何を、どう変えていく必要があるのか、ということは、患者様とお話をしながら探っていきます。

ある欧米の女性のケースの場合、今世で父親から長年虐待を受けたことが、腸の不調につながっていました。若い頃から長い時間をかけて自己を探求されてきましたし、父親が他界した後も父親への憎しみが消えず、父親を許せていないことがご自身の課題であることを自覚されていました。ですが、腸の不調は体の不調だと考えておられたので、父親への憎しみを手放せず、父親を許せないことが、腸の不調に大きくかかわっていることに気が付いていませんでした。この父親への憎しみは前世から続く彼女の課題でした。

この心と体のつながりに気が付かれた時、彼女はにわかには信じられませんでした。前世療法を受けて症状はきれいに改善しましたが、2-3日して症状がぶり返してきました。

このとき彼女は、「症状を緩和するために、父親への憎しみを手放す必要があり、許す必要があることは頭ではわかりました。でも、憎しみを手放すことに抵抗をしている自分がいます。」と仰いました。自分の心をよく見ることのできる素晴らしい気づきだと思いました。

治療では、抵抗する気持ちはごく自然な感情であること、手放すことや許すことについて怖がらなくてよいのだということ、また、手放しても失うものは少なく、逆に得るものが大きい、ということ等をお話しさせていただきました。すると、また症状が改善するようになりました。

彼女は「どうしてもこの苦しみは今世で終わらせたいのです。」と仰り、前に進んでいくことを誓われました。勇気のある女性だと感嘆しました。お会いしてから一か月ほどで、心の中での父親との関係が改善してきたとお話しでした。

 

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「前世療法でアトピー性皮膚炎を治療した場合の施術後の副作用にはどのようなものがありますか?」

先日、リバーサイドメンタルクリニックでアトピー性皮膚炎をご治療中のある患者様が、前世療法の施術前の診察でこのような質問をしてくださいました。

ここでは前世療法との関りで、リバーサイドメンタルクリニックでの経験を元にお話しさせいただきますね。今回の記事では、アトピー性皮膚炎の治療のために前世療法を行う時の、施術後の一般的な副作用、対処方法、医師のコメント等を、ケースをご紹介しながらお話しさせていただきます。個別の対処方法は診察の際に医師にお尋ねいただければと思います。

アトピー性皮膚炎で症状が広範囲に広がっている場合には、根本的な原因となった前世では、やけどを負っていたり、皮膚に外傷(全身に暴力を受ける等)を受けていたり、等々といったことがあります。

基本的な副作用は、「前世療法を取り入れた体の治療と副作用2」~「前世療法を取り入れた体の治療と副作用 4」でご紹介しているものと共通している部分があります。参考にしていただき、前世療法の後、一過性に症状がひどくなることがあっても、穏やかに対応されることをお勧めします。

体調がある程度落ち着いたら、他の体のご病気と同じように、時間をかけて、症状の底にある繰り返しのパターン等を探っていかれることを一般的にはお勧めしています。症状が悪化するときにはどのような繰り返しが起きているか、それをどのように超えていくかについても探っていきます。思考のパターンだけではなく、アトピー性皮膚炎が出やすい状況も前世に絡んでいるかもしれません。

もしご自身の物事の捉え方や行動にストレスを引き起こしやすい部分があるなら、自分の考え方のくせを知るための現世的な心理療法(例えば認知行動療法など)を組み合わせても効果的です。

 

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ある日本人の女性の患者様は、上半身のアトピー性皮膚炎の治療をしたい、というご相談で来院されました。「前世を思い出したいのですが、なかなか前世を思い出すことができないんです。ブロックがかかっているように感じます。」というご相談でした。

彼女のスピリチュアル・ガイドが、「早く前世を思い出し、当時の苦しみをすぐに手放しなさい。そして自分のよさを十分に発揮しなさい。それがあなたの生きる道です」とガイダンスをくださいました。ガイダンスに従って、彼女は思い切って前世療法を受けてみることにしたのです。このスピリチュアル・ガイダンスについては、「【2018年4月ご来日】ブライアン・ワイス先生のご来日について 6」もご参照ください。

前世療法では、戦争中に大きな爆発があったこと、それによってご自身が大きな火傷を負ったことを思い出されました。この体験は一度ではなく、いくつもの前世で繰り返されており、ご自身は男性で、加害者であったことも、被害者であったこともあったかもしれないようでした。

施術中にみるみるうちに皮膚の炎症が消えていきました。アトピー性皮膚炎のためにむくんで腫れていた顔が小さくなり、皮膚の赤みが消えていく様子は、こちらがびっくりするほどでした。顔つきも、不安さが消えて、より自信が感じられる印象に変わっていきました。ガイドが彼女に語りかけ、安心感を与えてくれました。二人はいくつもの人生で共に生きてきたのでした。患者様は穏やかな気持ちで帰宅され、施術の翌日アトピー性皮膚炎はこれまでより良くなったと感じられました。

副作用としては、4日程頭痛が続きました(この頭痛は、前世の記憶の蓋を開けたことで、向き合いたくない思いが心の中に浮かび、心がそれを見たくなくて抵抗をして生じていると考えられることがあります。「前世療法を取り入れた体の治療と副作用 3」もご参照ください)。

そして上半身の皮膚から焦げたような臭いが4日程ありました(爆発があって上半身に火傷をしたので、その時の状況を追体験していたと考えられます。前世を思い出すことそのものがヒーリングになります)。

3日後位にご自身でひどく掻いて悪くなったとお話しくださいました(この点については色々な可能性があります。例えば、前世を思い出したために、自分が見たくないものを見ることになり、罪悪感、不安、フラストレーション等で自分を責めてしまい、一時的に症状が悪化した可能性があります。「前世療法を取り入れた体の治療と副作用 3」もご参照ください)。

皮膚の症状は良くなったり悪くなったりと日々変化しましたが、患者様は膿を出し切るということなのかもしれないと感じて丁寧に対応されました。

 

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アトピー性皮膚炎を治療中の日本人女性の患者様が前世療法の施術を受け、約2週間程経った頃のことです。皮膚の症状はある程度落ち着き、改善しつつあることを実感されていました。

ところがある日、皮膚が猛烈に痒くなりました。
(これは、体に新しいバランスを取り入れることに不安が生じ、症状を引き戻してしまった可能性があります。「前世療法を取り入れた体の治療と副作用 4」もご参照ください)。

気持ちが焦り、どうしようもなくなった患者様は、とっさに自分のスピリチュアル・ガイドにお祈りをしました。患者様のお話によると、「とてもつらくなって、ガイドに『助けてください』とお祈りしました。そうしたら、『どうしてそんなに心が落ち着かないで焦っているのか?焦らないで、待て待て』って言われている感じがしました。そして不思議と猛烈な痒みが落ち着いて、平常心に戻ったんです。」とのことでした。ガイドとつながることで、心が戦いを止め、体と調和し、心と体が和解して仲良くなり、穏やかさとバランスを取り戻した瞬間でした。

その後この患者様は、症状が悪化しそうになると、心の中でガイドにお祈りするようになりました。すると、平常心に戻ってアトピー性皮膚炎はすっとよくなりました。この方にとって、前世から信頼関係を築いているこのガイドと強くつながって人生を送っていくことは、アトピー性皮膚炎を改善するために大切なことのようでした。前世から学び、ガイドとの対話を続けていくうちに、この方はアトピー性皮膚炎が改善していることをより自覚されるようになりました。

この患者様の前世療法では、男性として生きた前世が繰り返し出てきました。この方のお話では、今世では、ご自身には男性に依存しがちな傾向があると思う、とのことでした。お付き合いする男性には、知性や人として正しい行いをしていることを求める傾向がありました。一方ご自身では、自分には十分な知性がなく、人として十分でなく落ちこぼれていると感じておられました。ですが、私としては、ふとした場面でこの方の知性を感じる場面が多々ありました。

お話を伺いながら推測したことがあります。この患者様の場合、もしかしたら、アトピー性皮膚炎の根本的な原因となった男性としての前世で起きた厳しい経験のために、それらの男性としての前世で持っていた長所を自分で全否定してしまった可能性があるかもしれない。そのために、この方が男性の前世で持っていた長所、例えば知性や、人として正しい行動をしたいと思い、また、正しく行動しようとすること等を、今世で抑えてしまっている可能性もあるように見受けられました。自分の持っている長所を発揮できないのですから、自分に自信が持てなくなります。結果として、今世で自分にないと感じている長所を他の人(ここでは男性)から埋め合わせようとして(本当は他の人から埋め合わせることはできないのですが)、それを持っていると思われる男性に依存しがちな傾向が生じている可能性も否定はできないと思いました。施術中に前世を思い出すことでしっかりした自信に満ちた顔つきになってこられたのは、前世の男性の時の自分を思い出していたからかもしれません。

この患者様は、将来自分の経験を生かして人の役に立つことを望んでおいでの方でもありました。そのためにガイドが、「早く前世を思い出し、当時の苦しみをすぐに手放しなさい。そして自分のよさを十分に発揮しなさい。それがあなたの生きる道です」と励まされたのだと思います。これからガイドとのつながりを深めながら、自分らしい生き方を模索されていくことでしょう。心から幸せを感じることのできる今世をお祈りしています。

以上 7回に亘り、「前世療法を取り入れた体の治療と副作用」についてお話しさせていただきました。皆様の参考になれば幸いです。おかげさまで、どの回の記事も大変ご好評をいただきました。応援をいただき、誠にありがとうございました。